平熱

男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり。

2023

カスだった。



4月に顔面神経麻痺(左眼が閉じられなくなった)になったのを皮切りにガチでずっと災難が続いてた。
俺だけじゃなくて家族にも不幸があったし、年末のこの時期にも、最後に引いたのがいつだったか覚えてないくらいには久しぶりに風邪を引いて、本当に最後の最後までロクでもない一年だったと思う。(あまりにも災難が続くのでこれが所謂厄年か?と思って調べたら違った)

 


一応それぞれの災難のほとんどは無事に乗り越えたので、結果だけ見ればいま現在の状態は去年の今頃とそれほど変わらないが(風邪の症状が不快なことを除けば)、この一年、自己実現の取り組みはまともにできなかったし総評としてはゴミ年だったと言わざるを得ない。こんな文章を書いて、やったことの嵩増しをしようとしてるのも終わってる。

 

 




仕事もいままでの貯金でやりくりしてたのが大半で、新しく得られたものはほとんど無かった。
いままで、ちゃんと教材を用意した方がいいなーと思いつつ口頭の説明でなんとかしてたことはいくつかあって、その教材を作成したのは収穫といえば収穫かもしれない。改良の余地はあるけど。
ただそもそも俺の伸び代に、新しいスキルとか方法論を身につけてのブレイクスルー的な成長が見込める部分はたぶんそれほど多くなくて、どちらかといえば基本スペックの底上げによって向上するしかない部分が多く残されてるから、ここから先はこういう歩幅の小さい進歩ばっかになるのかもしれない。基本スペックが焦点になるから、いままで以上に自分の素質に疑いを持つことも増えそうな気がする。

 



創作とか批評も大してやれてないけど、でもこっちはまだ進捗があった方かもしれない。というか時間を見つけては基本こっちに割いてた。
短歌はとりあえず今の自分が作りたい歌の理想がはっきりしたのが一番大きい。あとはこれから練習しようと思う表現のバリエーションもいくつか増えた。スキルツリーに新しい枝が追加された感じ。

 


そういえばって話だけど、文章生成AIが出てきてから、手癖で言葉を紡ぐことに彼我の別なく敏感になった。人間の思考も、統計的に頻用される形に沿って言葉が出力されてるに過ぎないのかもって話は昔からあって、俺はそれを否定したいと思ってたけど、そのやり方で言葉を紡ぐヤツが出てきたのもあって、より過敏になった。
短歌っていうか短詩型ってジャンルは、とにかく言葉の結びつきが自由な世界だから、コロケーションレベルからして言葉を吟味していくけど、普通に日常の会話とかツイートとかでも言葉が先行してないか内省することが増えた。
言語って原理的に共約的なものだし、テンプレをなぞるのはまあ当たり前のことで、「一抹の」に「不安」と続けるのは、「靴を」に「履く」を続けるのと、程度の差でしかないけど、それでもやっぱり前者は、他の言葉が検討されてないなら手なりだと思う。

 


それからインプットもショボかった。この一年で見た映画を数えてみたら26本しかなかった。本も歌集だけはそれなりに読んでたけど、それ以外は50も読んでないと思う。ゲームもアニメもいっぱい溜まってる。

 

でも今年はコロナ明けで久しぶりにさんさもあったし、地元の地域の秋祭りもあったし、大曲の花火大会にも行った。それはめちゃくちゃ楽しかった!


意識しないと疎かになりがちなのは間違いなくインプットの方で、充実させるために来年はとりあえず赤ちゃんを目指そうと思う。

 




あと体重はちょっと増えた!
一時は目標体重まであと2キロに迫るところまで行ったんだけど、さっきからずっと言ってる災難続きのせいで食事が疎かになってしまった…
来年こそはてっこつホラーマンになりたい…





人間関係は相変わらずだけど、いまの俺が人と喋ってもあんまり意味ないなと思った。ただ短歌について意見や感想をくれる人は欲しいから、見てあげてもいいよって人は言ってほしい。短歌とか読んだことなくてもいいし、短歌なんか好きじゃなくてもいいです。








色々思い出しながら書いてみたら、案外悪くない年だったかもってなるかなと思ったけど、普通にカスだった。